お子さまの歯列や咬合について、お悩みの方はいらっしゃいませんか?
「治療で心身に負担をかけたらどうしよう」
「大人になってからでも遅くないかな?」
と思い、受診を踏みとどまっている親御さまもいらっしゃるはずです。
ただ「小児矯正」といって、成長途中である子どもでなければできない治療があることも事実です。
小児矯正の必要性やメリットを解説しますので、ぜひご覧ください。
小児矯正の必要性
お子さまの歯列や咬合、滑舌などが気になる場合は、早めにかかりつけ医へ相談しましょう。親御さまからの提案ではなく、お子さま自身がコンプレックスを抱いている場合も同様です。
「いつからなら治療できるの?」と疑問に感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、小児矯正は永久歯が生え揃う前からスタートできるのでご安心ください。中には子どもの頃しかできない治療もあり、将来的に成人矯正が必要になっても、非抜歯で治療できる可能性がグッと高まります。
歯列矯正を検討中の方は、お子さまを連れてできるだけ早めに歯科医院を受診しましょう。当院では、6歳頃から小児矯正をスタートする方が多いです。
小児矯正をした方がよいケース
当院では、次の4つの症例に対して小児矯正を行うケースが多いです。
2.開咬(オープンバイト)
3.上顎前突(出っ歯)
4.叢生(乱ぐい歯)
1.下顎前突(受け口)
下の歯が突出した状態を「下顎前突」といいます。
見た目の問題だけでなく、顎関節への負担や、ブラッシングのしにくさによる口腔トラブルの可能性が大きくなります。
遺伝の場合が多いですが、悪習癖が原因で起こるケースもあることを知っておきましょう。
「開咬」とは、上下の前歯がきちんと噛み合わない状態のことです。
食べ物をうまく噛み切れず、消化器官に負担をかける可能性があります。顎関節症のリスクが高まったり、発音の問題が生じたりすることもあるので注意してください。
「上顎前突」のお子さまは、平常時に口がポカンと開いていることが多いです。
その影響で見た目に問題が生じたり、口の中が乾いてむし歯や歯周病リスクが高まったりするでしょう。
歯がデコボコとした状態を「叢生」といいます。
ブラッシングしにくいのが一番のデメリットで、毎日欠かさず磨いていても、汚れが残って口腔トラブルを引き起こす場合があります。
小児矯正のメリット
早期治療で歯並びの改善を図ることによって、次の5つのメリットが期待できます。
歯列の改善によって滑舌がよくなり、発音がスムーズになります。サ行やタ行の発音がしにくい場合は、歯並びの問題を疑ってください。
正確な原因を知るためにも、まずはお子さまと一緒にかかりつけ医を受診することをおすすめします。
不正歯列の方は、歯間やデコボコに食べかすが挟まりがちです。ブラッシングがしにくく、口の中に汚れが残りやすいというデメリットも挙げられるでしょう。結果的に、むし歯や歯周病を引き起こす可能性があります。
治療で歯並びを改善することは、口腔内の清潔をキープすることにつながります。併せて見た目も改善されれば、一石二鳥ではないでしょうか。
不正歯列がお子さま自身のコンプレックスになっている場合、治療で改善が見込めます。幼少期は気になっていなくとも、成長に伴い気になり始めることもあるでしょう。
早期治療で歯並びを整えることが、お子さまのコンプレックス解消につながるのです。
顎骨が発達する時期に不正咬合を放っておくと、そのまま成長してしまう可能性があります。顎や輪郭が変形し、非対称の見た目になるでしょう。
顎の歪みは背中や首の筋肉が緊張する原因にもなるため、注意が必要です。
小児矯正が顎や輪郭の歪みだけでなく、口腔状態による全身の不調を防ぐことにもつながります。
成人は、顎骨の成長を終えて永久歯も生え揃った状態です。そのため大人になって歯列矯正を行う場合は、原則として抜歯が必要です。
しかし小児矯正であれば、話は別です。顎骨の正しい発達を促しながらスペースを確保できるので、非抜歯で治療できる可能性が高いのです。