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小児矯正と成人矯正の違い

歯列矯正に年齢制限はありませんが、これが「小児矯正」という括りになると話は別です。小児矯正は、顎骨の成長が行われている間でなければ効果が見込めないためです。

つまり「骨の成長を利用できるのが小児矯正」ということです。

顎が成長する年齢の目安は、次の通りです。



【上顎】10歳頃までに大きく成長し、成人を迎える頃までに少しずつ成長する

⇒大人の顎と同じ大きさになるのは10歳頃


【下顎】10歳頃までに大きく成長し、12歳頃を目途に少しずつ成長する

⇒20歳頃までは緩やかに成長し続ける


骨にアプローチして顎を拡げる場合は、小学生までに治療を開始するのが理想です。成長が終わってからでは難しくなることを知っておきましょう。



早めに顎を拡げた方がよいのはなぜ?

子どもの永久歯は、一昔前に比べて大きくなっているといえます。歯列を整える際は、キレイに並べるためのスペースが欠かせません。

その方法として挙げられるのが「子どもの成長に合わせて顎を拡げる」というものです。この方法を行うことで、将来的に非抜歯で矯正できる可能性が高くなります。

これは見方を変えると、成人矯正では基本的に抜歯が必要だということを意味します。

例えば受け口(下顎が突出した状態)の場合に、小児矯正であれば上下の顎を前後的に変えるよう骨にアプローチすることが可能です。しかし大人になってからでは、外科手術で顎を切らなければならない可能性が出てくるのです。

子どもの将来に負担をかけないためにも、早期の治療を検討しましょう。


小児矯正の特徴

対象年齢

小児矯正を受けられる年齢は3~15歳と、幅広く設定されています。ただ、歯列異常や顎骨の発達に関する異常を改善できるのは「乳歯が生え揃ってから顎骨の発達が完了するまで」が一つの目安です。二期治療に関しても、中学生までに終わらせるのが望ましいといえるでしょう。


一期治療と二期治療について

3~12歳頃に、顎骨の正しい発達を促す目的で行われるのが「一期治療」です。代表的な治療である「床矯正」では、顎骨にアプローチして幅を拡げることが可能です。成人矯正のように、装置を使って歯列を少しずつ動かすような治療は行わないことを知っておきましょう。

12歳以降に行なう「二期治療」は、いわゆる歯列矯正のことであり成人矯正とほぼ同じです。マウスピースやブラケット装置を使用し、歯列を細かく整えます。

ただ、ほかの部位と同じように、顎骨にも成長スピードに大きな個人差があります。15歳頃までは状況次第で、骨の発達を利用して治療できる可能性もあります。




成人矯正の特徴

年齢制限はなし!

成人矯正には年齢制限が設けられておらず、40代以降に治療を始める方も多くいらっしゃいます。ただ年齢を重ねるにつれて、歯の本数や顎骨の状態を理由に、歯列矯正が難しくなる症例が増えるのが現実です。

それでも「自分はもう若くないから…」と、年齢を理由に自己判断で諦めるのはもったいないですよね。

まずはかかりつけ医に相談し、治療の可否や最適な方法を提案してもらいましょう。



最後に

小児矯正と成人矯正の違いについて、理解していただけたでしょうか?

対象年齢だけでなく、目的や内容など、両者には多くの相違点があります。

前者には年齢制限がありますので、お子さまの歯列や咬合にお悩みの親御さまは、できるだけ早めに相談してください。

お子さまの治療に対する姿勢や費用の問題もあるかもしれませんが、カウンセリングを受けて治療の必要性・適切な開始時期を把握するだけでも違います。

NICO矯正歯科でも幅広い治療法を取り扱っていますので、治療を検討中の方はぜひ一度ご相談ください。

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