マウスピース矯正をしている人の口が、なんだか臭いと思ったことはありませんか?
他人のことだけでなく、自分自身が治療をしていて気になっているというケースもあると思います。
原因として考えられるのが、磨き残しや装置の洗浄不足などです。適切に手入れし、ニオイのない清潔な状態をキープしましょう。
ニオイの原因や対策を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
装置が臭くなる原因
口の中の細菌が原因のこともあれば、装置自体が臭いこともあります。ニオイの具体的な原因は、次の7点です。
1.装置が十分に洗えていないため
日頃から十分に洗浄されていない装置は、ニオイが生じやすくなります。これは装置が、プラスチック素材の一つであるポリウレタンでできていることが関係しています。ポリウレタンには、ニオイが移りやすいという特徴があるのです。
装置をよく洗浄しないと、徐々に悪臭を放つようになるでしょう。付着した唾液が石灰化して白くなり、見た目にも悪影響を及ぼします。
2.装置に口の中の細菌がつくため
日常生活を送っていると、どうしても装置に細かい傷がつきます。目には見えない程度の傷ですが、そこへ細菌が付着し、繁殖してニオイの原因となるでしょう。
3.磨き残し生じた歯に装置をつけてしまうため
不十分なブラッシングにより、磨き残しが生じた歯に装置を取り付けると悪臭の原因になります。歯に食べカスやプラークが付着していない状態で、装置をつけることが大切です。
4.装置に着色汚れがあるため
通常、コーヒーやワインを飲む際は装置を外さなければなりません。つけたまま飲んでいると、装置が着色汚れを起こしてニオイを発するようになるでしょう。
着色しやすい飲料を楽しんだあとは、うがいやブラッシングをしてから装置を取り付けることが重要です。
5.喫煙習慣があるため
タバコに含まれているニコチンやタールなどの化学物質も、ニオイを引き起こす原因です。装置をつけたままタバコを吸うと、悪臭につながるだけでなく装置が変色する恐れもあるため気を付けましょう。
6.唾液の働きが弱まるため
装置をつけている間は、唾液の抗菌作用が弱まって口臭が強くなる傾向にあります。口の中に長時間装置があることで、唾液が口腔内全体へ行き渡らなくなって自浄作用が弱まるのです。
7.歯石沈着を起こすため
装置が白く濁っている場合、歯石沈着を起こしているかもしれません。歯石も悪臭の原因となる場合があります。
歯石は「歯垢が唾液のミネラル成分と結び付くこと」によって生じるので、歯垢を残さないことが大切です。
装置が臭いとどのようなデメリットがある?
口が臭いと、第三者を不快な思いにさせるほか口腔トラブルを起こす可能性があります。装置のニオイを放っておくと、次のようなデメリットが生じることを知っておきましょう。
むし歯や歯周病リスクが高まる
不潔な状態の装置を放っておくと、むし歯や歯周病といった口腔トラブルになるリスクが高まります。これは、口腔内の細菌が繁殖しやすくなるためです。
次回は、装置のニオイ対策について詳しく解説します。そちらもぜひ併せてご覧ください。