今回も、引き続き「歯石」について詳しく解説します。
歯石がつきやすい位置や、除去する適切なタイミングはあるのでしょうか。
歯石が付着しやすいのはどこ?
歯石が付着しやすい場所はいくつか挙げられますが、前提として知っておいてほしいのが「唾液腺の付近」です。
具体的に、次の4ヶ所が挙げられます。
見にくいところもありますが、実際に鏡を見たり舌で触れたりしてチェックしてみてください。歯石がつきやすい場所を把握し、予防に努めましょう。
1.上の奥歯の表側
2.下の前歯の裏側
3.歯並びが乱れている部分
4.歯肉の出血が見られる部分
それぞれ、理由とともに詳しく解説します。
1.上の奥歯の表側
この部分には、唾液腺の一つである「耳下腺」があります。唾液腺はほかに「顎下腺」と「舌下腺」があり、これらをまとめて「三大唾液腺」と呼びます。
2.下の前歯の裏側
この部分にあるのが、顎下腺と舌下腺です。唾液の約8割が分泌される場所なので、特に注意しなければなりません。
3.歯並びが乱れている部分
例えば、歯と歯が重なっている部分はありませんか?
歯並びが乱れていると、磨き残しが生じて歯石がつきやすくなります。
4.歯肉の出血が見られる部分
実は血液にも、再石灰化の作用があります。そのため歯周病などで歯肉の出血が見られると、歯石が付着しやすくなります。
ただこのケースでは、目視できない部分に歯石ができます。「縁下歯石」といって、歯肉の中に黒くて硬い歯石が生じるのです。歯周病の可能性がある人は、注意してください。
歯石はいつ取り除くべき?
歯石の除去は、歯科医院でしかできません。
基本的に医師からの指示のもとで受けることになりますが、インビザラインを行う場合は治療の前後と途中に除去するケースが大半です。それぞれのタイミングについて、詳しく解説します。
1.治療前
治療計画の作成に伴うシミュレーションの前や、装置の型取りを行う前にクリーニングを行うことが多いです。
歯石が付着したままで進めると、治療計画や装置の仕上がりにズレが生じて治療がうまくいかないためです。
ただし、すべての歯科医院が治療前にクリーニングを行うわけではありません。気になる人は、事前に確認しましょう。
2.治療中
治療中は、むし歯や歯周病といった口腔トラブルが特に起こりやすい時期です。そのため、通院のタイミングでクリーニングを実施する歯科医院がほとんどです。
矯正専門の歯科医院に通う場合、例外の可能性もあるため確認しましょう。
3.治療後
治療後も、定期的にクリーニングを受けて歯石を除去してもらいましょう。
歯並びが整ったからといって気を抜くと、あっという間に歯石が蓄積する人もいます。
3ヶ月~半年に一度は、クリーニングを含む歯科健診の受診をおすすめします。
歯石の蓄積を防ぐには?
歯石を付着させないためには、歯垢を予防することが何より重要です。
自宅でのブラッシングを日々徹底し、必要に応じて歯間ブラシやデンタルフロスを活用しましょう。
先ほど紹介した、唾液腺の付近は特によく磨いてほしい部分です。
あわせて歯科医院でクリーニングを受けていれば、もし歯石ができても除去できます。超音波が出る専門の器具を使って、確実に取り除きますのでご安心ください。
通院のタイミングは3ヶ月に一度、仕事や育児などが忙しい方も半年に一度が理想です。歯石の付着を防ぎたい人は、かかりつけ医に相談してみましょう。
当院が取り扱う矯正治療
当院では、インビザライン以外の治療も取り扱っています。ワイヤー矯正や小児矯正など、患者さまの年齢や希望に合った治療法をご提案いたします。
「ワイヤー矯正=目立ちやすい」という印象をお持ちの人もいるかもしれませんが、前歯の部分へ白い器具を装着するので目立つ心配はありません。
興味をお持ちの人は、NICO矯正歯科へぜひ一度ご相談ください。歯石の除去に関するご相談も承っています。
まとめ
歯垢が再石灰化したものが「歯石」であり、歯石の蓄積を防ぐには日頃のケアが必要不可欠です。
歯石によって矯正治療が難航したり、口腔トラブルを引き起こしたりすることがないよう、あわせて定期的な歯石除去も受けるようにしてください。
クリーニングのタイミングや自宅での口腔ケアの方法がわからないときは、かかりつけ医に相談しましょう。