皆様は何故親知らずと呼ばれているのか知っていますか。親知らずは、「親の手から離れて気づかない内に生えてしまった歯」という理由から「親知らず」と呼ばれ始めたと言われています。歯の場所で言うと第3大臼歯と呼ばれる口腔内の一番奥に生えている歯を言います。一般的には18歳〜22歳頃に生える奥歯のことを指し、奥の方にある分、うまく磨くことが出来ない方も多く、汚れを残してしまいそれが要因で虫歯になってしまう場合もあります。また、今の日本人の特徴とも言えるアゴの小ささにより、真っ直ぐに親知らずが生えない場合も多々あります。今回の記事を通じて、もし親知らずが虫歯によって抜歯する必要が出てきたと感じた際の参考になれば幸いです。
口の中を健康的にしてから抜歯をしよう
実は親知らずは、親知らずのみならず付近の健康な歯に虫歯などの悪影響を及ぼす可能性があります。それにより、親知らずを早期に抜歯したいと思われる方も多いと思います。しかし、細菌の影響で歯肉炎や感染症を抱えている患者様は、抜歯の前に口の中が健康的になるよう改善しましょう。もしも、細菌が原因の感染症を改善しなままにすると、喉の方まで悪影響が及んでしまう可能性も出ます。そこまで影響が広がってしまうと、飲み薬のみで治療することが難しくなり状態によっては点滴などの治療法まで必要になってくる場合もあります。少しでも口内に痛みを感じた場合には、歯科医院へ早期に診察をしてもらいましょう。
抜歯前後に気を付けること
まず、抜歯をする前は口内環境を整えることが必要です。例えばお風呂に長時間浸からないことやお酒やタバコを控えることです。特にタバコは酸欠を招き、歯周病などの病気を悪化させる原因になる為、抜歯をした後も控えると良でしょう。次に抜歯の後に気を付けることをご紹介します。通常、捻挫の様に痛めた箇所には氷などを使って冷やすことが求められます。実は、親知らずの場合は冷やすことは御法度です。それは、冷やすことで体の血液の流れが悪化し、抜歯の後の回復を遅くしてしまう原因になるからです。他に気を付けるべき点として、痛みが引かない場合などは早期に歯科医師へ相談しましょう。通常術後2〜3日で痛みが落ち着くため、痛み止めを使用しても痛みが継続する場合はその期間を目安にしましょう。
親知らずを抜くタイミングはいつ?
実は親知らずは絶対に直ぐ抜歯をする必要はございません。しかし、徐々に年齢を重ねると免疫力が低下しやすくなり口の中の環境も悪くなる傾向があります。その場合、親知らずが抜歯の対象に含まれることも少なくありません。また、親知らずは口の中の一番奥に位置する為、歯ブラシが正確に届かず磨き残しが出る場合もあります。現状は痛みを感じない親知らずがあったとしても、時の流れと共に抜歯をしなればいけない時もあります。早期に抜歯をすることは、他の健康的な歯を守ることにも繋がるため、歯科医師に口の中を全体的に診断してもらい抜歯の判断をしましょう。
抜歯の後の腫れに対する対応
親知らずを抜く方法は一つではなく複数あります。一つに、歯茎の奥深くに親知らずが埋まっている場合には、その歯茎を切って、親知らずを小さく壊しながら抜いたりします。他にも、周辺の骨自体を減らしながら手術を進める場合もあります。口の中だけの手術であっても部分的に麻酔をしているため、人によって症状は違うものの顔が腫れることは良くあります。特に周囲の人と比べて顔の腫れがひどい方は、元々の口内環境が悪い可能性があります。それは、口内環境が悪いことで抜歯をした際にその傷口に細菌が侵入し炎症を生み出すことがある為です。抜歯の前に口内環境を歯科医師が診察する為、大きく顔が腫れることは少ないですが、患者様の体調がそのまま口内環境へ影響することも考えられる為、抜歯をする手術の前にはしっかりとした食事や睡眠時間を確保して、免疫力を上げてコンディションを整えましょう。