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マウスピース矯正って痛い?

愛知県刈谷市 NICO矯正歯科
日本矯正歯科学会 歯科医師 院長 野村隆之

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マウスピース矯正を利用する方の中には、「痛み」に関する不安を抱えている方が多くいらっしゃいます。
「マウスピース矯正はどの程度の痛みを伴うのか?」
「痛みは徐々に軽減するのか?」
「痛みの最も強い時期はいつなのか?」といった疑問をお持ちの方々に向けて、今回はマウスピース矯正に伴う痛みの種類やその対処法について詳しく紹介していきます。


1.マウスピース矯正治療の痛みの原因

1-1.歯が動いている

歯は骨の中に固定されており、通常の圧力では動くことはありません。

しかし、矯正装置を用いて持続的に力を加えることで、歯は徐々に移動します。力を加え続けると、歯の周囲にある歯根膜は元の状態に戻ろうとし、押し付けられた側の骨が溶解し、反対側には新たな骨が形成されます。このメカニズムを利用して、歯並びを整えることが可能です

このように持続的に力を加えることで、歯が動く際に違和感や痛みを感じることがあります。矯正装置を装着した直後は、「痛み」というよりも「引っ張られている」という感覚が強くなります。平均して6.4時間後に痛みを感じ始め、約36時間後にピークに達します。その後、痛みは徐々に軽減し、1週間以内には収まります。

一般的に、マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて痛みが少ないとされています。1枚のマウスピースによる歯の移動量は、コンピュータ計測で0.25mmとされています。この0.25mmは、歯と骨の間に存在する解剖学的な隙間(歯根膜の厚み)を指します。

1-2.口腔内でアタッチメントがあたる

アタッチメントは、歯にかかる圧力を調整することができる装置です。

歯を効果的に動かすために設置されます。治療箇所や状態によって、アタッチメントの形状、数、設置場所が決定されます。アタッチメントは歯と同じ色の樹脂で作られており、治療後には取り外されます。口の中に違和感を感じることもありますが、通常はマウスピースが被せられるため、気にならなくなります。
アタッチメントの出っ張りが口の中で引っかかり、口内炎や傷の原因となることがあり、痛みを引き起こすこともあります。また、マウスピースを外す際に出っ張りに引っかかり、痛みを感じることもあります。

1-3.噛んだり、上下の歯がぶつかる

矯正治療中は、常に歯に圧力がかかっているため、歯が敏感になることがあります。
具体的には、硬いものを噛んだり、上下の歯がぶつかったりすると、普段よりも痛みや違和感を感じることがあります。ただし、治療が進むにつれてこの痛みは和らいでいきます。痛みがある場合は、硬い食べ物を避け、柔らかいものを選ぶようにしてください。

1-4.マウスピースが歯肉や舌にあたる

マウスピースが歯茎や舌に当たり続けると、傷や痛み、口内炎の原因になることがあります。また、ワイヤー矯正では、さらに歯茎や舌の傷が顕著に発生します。金属製のワイヤーやプラスティック製のブラケットなどが口元を傷つけるため、「ワイヤー矯正で口の中がズタズタになって嫌だった…」という経験者もいます。そのため、歯科矯正の「痛み」が気になる方には、マウスピース矯正がおすすめです。


2.マウスピース矯正の痛みを抑えるために守るべきこと

マウスピース矯正は、非常に痛みが少ない矯正法ですが、前述の通り、痛みや違和感を感じることは避けられません。そこで、痛みや違和感をできるだけ軽減するために、矯正中に押さえておくべきポイントをご紹介します。

 

2-1.矯正スケジュールを守る

マウスピース矯正を開始する前に、医師から複数のマウスピースが提供されます。その際、1日あたりの装着時間や交換のタイミングについての説明を受けるため、指示に従ってマウスピースを装着し、交換していくことが重要です。スケジュールを守らずに自己判断でマウスピースを交換すると、痛みを感じやすくなるだけでなく、歯の動きが計画通りに進まないという問題が生じる可能性があります。

 

2-2.食事中はマウスピースを外す

マウスピースを取り外すことが面倒になると、食事をする際に装着したままにする人もいますが、食べ物のカスがマウスピースと歯の間に入り込んでしまい、虫歯や歯周病の原因になることもあります。
また、食べ物を咀嚼する際には強い力がかかるため、マウスピースが変形して元に戻らなくなることもあります。その結果、自分の歯や口の形に合わなくなり、歯の矯正がうまくいかず、痛みが生じる可能性も高まります。

2-3.1日の装着時間を守る

1日20時間以上マウスピースを装着することが必要です。長時間装着することで、歯にかかる圧力が増し、歯の動きが促進されます。そのため、食事や歯磨き以外の時間もできるだけマウスピースを装着することが望ましいです。


3.痛みが生じた時の対処法

3-1.医師に相談する

新しいマウスピースを使用すると、歯が動く圧力によって痛みや違和感を感じることがあります。通常、数日で痛みは和らぎますので、辛抱強く待ちましょう。
しかし、痛みが我慢できない場合や長期間続く場合は、まず医師に相談してください。歯が適切に動いていない可能性があるため、医師の指示に従い、以前のマウスピースに戻す方法も考えられます。

 

3-2.鎮痛剤を服用する

痛みが我慢できない場合は、鎮痛剤を服用することが有効ですが、市販の鎮痛剤には歯の動きを抑える作用があるものもあります。なので、医師の推奨やクリニックで処方されたものを指示通りに服用するようにしましょう。

3-3.柔らかいものを食べる

矯正中の歯は敏感になっていて、硬いものや歯ごたえのあるものを食べると痛みが生じることがあります。痛みを和らげるためには、柔らかい食べ物を選ぶようにしましょう。おせんべいや肉料理などを食べる際は、細かく砕いたり切ったりしてから口に入れるように心がけてください。


4.まとめ

マウスピース矯正は、痛みが少なく目立ちにくい方法ですが、全く痛みを感じないわけではありません。むしろ歯が動く痛みは、治療が進んでいる証拠でもあります。
しかし、痛みに不安がある方や、治療中に強い痛みが生じた場合は、遠慮せずに医師に相談するようにしましょう。

 

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