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リテーナーの種類や目立ちにくい装置を歯科医が解説【中編】

人目に付きにくいリテーナーとは?

多くの方が、歯列矯正後のリテーナーを選ぶ際に「目立たないものを希望する」と考えることでしょう。ここでは、第三者から気付きにくいリテーナーの種類について解説します。


1. マウスピース式

リテーナーを着用していることを他人に気付かれたくない方には、マウスピース式のリテーナーがおすすめです。透明なマウスピースを歯に取り付けるだけで、至近距離ではほとんど目立ちません。この装置は厚みが少なく、違和感を感じにくいため、長期間の使用でもストレスが少ないでしょう。また、歯が不正咬合になるのを防ぐ効果があり、必要に応じて歯科医師に微調整を依頼できます。ただし、マウスピース式のリテーナーは他のタイプに比べて固定力が低く、強い圧力には弱い点があります。また、奥歯を噛みしめる際に、上下のリテーナーが干渉することで歯が圧迫される可能性がある点も考慮してください。一部の歯科医師は、上下のリテーナーを同時に使用しないことを勧めることもあります。


2. クリアボウ式

クリアボウ式のリテーナーは、歯が接触しない部分にワイヤーを固定するタイプです。マウスピース式だけでは十分な咬合の安定性を得られない場合に使用されます。一般的にワイヤーは金属製で目立つことがありましたが、最近では透明なワイヤーも一般的になっており、他人に気付かれずに使用できます。ただし、マウスピース式に比べてやや厚みがあり、慣れるまでに時間がかかるかもしれません。


着脱可能なリテーナーの注意点

リテーナーの多くは患者自身で着脱が可能ですが、正しい使用方法に従わないと後戻りのリスクがあります。以下に注意点を示します。


装着時間について:

通常、リテーナーは保定期間中、食事とブラッシングを除いてほぼ絶えず着用する必要があります。着脱を怠ると歯が元の位置に戻る可能性があるため、定期的な着用が重要です。ゴールが遠く感じるかもしれませんが、歯の健康と咬合の安定性を維持するためには重要な措置です。


適切な手入れ:

リテーナーは毎日適切に手入れする必要があります。食事後に取り外し、洗浄し、歯ブラシで清掃することが大切です。歯に食べ物の残りが付いたままリテーナーを装着すると、口腔トラブルの原因になる可能性があります。手入れを怠らず、歯列の健康を維持しましょう。

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