突然ですが、あなたは「ラミネートベニア」という治療をご存知でしょうか? セラミック製の薄い板を前歯に貼り付けて、審美性を高めるという治療のことです。 「歯列矯正をするほどではないけれど、前歯の歯並びが気になっている」という方に適した治療法です。 ただ治療を受けるにあたって、いくつか注意点や知っておくべきポイントが存在します。 後悔しないために、メリットとデメリットの両者を理解した上で治療を検討しましょう。
ラミネートベニアとは?
審美性を高める目的で、薄いセラミック製の板を前歯の表面に貼付するという治療です。歯列矯正とは違って、歯を移動させなくとも外見を整えられるのが特徴の一つです。
用いる素材について
使用するのは「セラミックシェル」と呼ばれる、0.5ミリ~0.8ミリ程度の薄い陶器です。ピンと来ない方は、ネイルチップのようなものをイメージするとわかりやすいかもしれませんね。
ただ使用にあたって、前歯の表面を0.3ミリ~0.5ミリ削る必要性が生じます。
1種類だけではない!
ラミネートベニアの種類はさまざまで、中には「ルミネアーズ」と呼ばれる厚みが0.1ミリ~0.5ミリのものも存在します。この厚みはコンタクトレンズに近く、天然歯を削らなくとも施術できるのが魅力です。
ほかに「ノンプレップベニア(スーパーエナメル)」という、極薄の板もあります。
いずれも患者さま一人ひとりに合ったセラミックシェルが、オーダーメイドで作製されます。
費用の相場
これまでの話を聞いて、費用面が気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ラミネートベニアは審美治療であるため、保険が適用できず全額患者さまの自己負担となります。
料金は歯科医院ごとに決められていますが、1本あたり5万~15万円程度が相場といえるでしょう。
ルミネアーズの場合は1本あたり4万~15万円、ノンプレップベニアは4万~11万円程度が費用の相場です。
種類によってはリーズナブルな場合も
これまでラミネートベニアには「ポーセレン」という素材が使用されるのが一般的でした。
しかし、近年はセラミックの強度が高い「アルミナ」や、二ケイ酸リチウムガラスから作製された「イーマックス(e.max)」、金属に負けず劣らずの強度を誇る「ジルコニア」といった複数のシェルが用いられています。
さらにプラスチック製のレジン樹脂を混合した「ハイブリッドセラミック」と呼ばれる素材もあります。純粋なセラミックに比べて変色や着色、傷が付きやすい一方、リーズナブルな費用で受けられるのが特徴です。
このように素材によって、耐久性や審美性などの特徴が大きく異なります。施術を検討中の方は、取り扱う素材の種類や費用についてよくリサーチしたうえで歯科医院を選定しましょう!