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矯正治療

スポーツをしている子供の矯正、マウスガードとの併用は可能?

2026/09/25 | 矯正治療

愛知県刈谷市 NICO矯正歯科
日本矯正歯科学会 認定医 院長

野村隆之 院長紹介はこちら

 

 

 「サッカーやバスケでマウスガードをつけているけれど、矯正装置と一緒に使えるの?」「矯正を始めたら、今まで通りスポーツを続けられるのか心配」——習い事やクラブ活動でスポーツに打ち込んでいるお子様の保護者の方から、こうしたご相談を受けることが多くあります。

 「矯正治療とスポーツは両立できないのでは」と不安に感じ、治療を始めるタイミングを迷ってしまう方も少なくありません。しかし、正しい知識と準備があれば、矯正治療とスポーツは無理なく両立させることができます。

 今回は、矯正装置とマウスガードの併用について、専門医の視点から解説します。

 

1.なぜスポーツをしている子供に「マウスガード」が必要なのか?

 まずは、そもそもなぜスポーツの現場でマウスガードが重要視されているのか、その背景を理解することから始めましょう。

衝撃から歯とあごを守る「クッション」の役割

 コンタクトスポーツやボールが顔に当たる可能性のある競技では、転倒や接触の際に強い衝撃が歯やあごに加わることがあります。マウスガードは、この衝撃を分散させ、歯の破折やあごの骨折、脳震盪のリスクを軽減する役割を担っています。

矯正治療中は「歯の保護」の重要性がさらに高まる

 矯正治療中は、装置によって歯やその周りの組織に持続的な力がかかっている状態です。この時期に強い衝撃が加わると、通常時よりも歯や歯茎への負担が大きくなりやすいため、マウスガードによる保護の重要性がより高まります。

2.「合わないマウスガード」が引き起こす持続的なリスク

 矯正歯科医がマウスガードとの併用について慎重にアドバイスするのは、指しゃぶりや口呼吸と同じく、「合わない装具を長時間使い続けること」自体が、歯並びに新たな悪影響を及ぼしかねないからです。

 市販の既製品マウスガードは、矯正装置の凹凸に対応していないことが多く、無理にはめ込むことで矯正装置が破損したり、逆に歯に不要な力がかかってしまったりすることがあります。

合わないマウスガードの使用で起こりやすいトラブル

 1.矯正装置の破損: ブラケットやワイヤーに強い力がかかり、装置が外れたり変形したりすることがあります。

 2.歯の移動計画への悪影響: 想定外の方向からの力が加わることで、計画的に進めている歯の移動に影響が出ることがあります。

 3.粘膜の傷や口内炎: サイズが合わないマウスガードが、矯正装置と擦れて口の中を傷つけてしまうことがあります。

 4.息苦しさによる集中力低下: フィット感の悪いマウスガードは、呼吸のしやすさやプレーへの集中力にも影響することがあります。

3.矯正装置別|マウスガードとの相性の目安

 矯正装置の種類によって、マウスガードとの付き合い方や注意点が異なります。

 ・表側のワイヤー矯正(ラビアル矯正)の場合

 歯の表側に装置がついているため、既製品のマウスガードでは凹凸にフィットしにくく、装置を傷つけるリスクが比較的高くなります。矯正装置に対応したオーダーメイドのスポーツマウスガードの作製がおすすめです。

 ・マウスピース型矯正装置の場合

 矯正装置自体がマウスピースの形状をしているため、コンタクトスポーツの際は矯正用アライナーの上からスポーツ用マウスガードを重ねて使用するか、練習・試合中は一時的にマウスガードのみに切り替えるなど、競技の内容に応じた対応を検討します。

4.対応を怠るとどうなる? 見過ごされやすいリスク

 装置とマウスガードの相性を確認しないまま競技を続けてしまうと、思わぬトラブルにつながることがあります。

 ・治療期間の延長: 装置の破損や歯の移動計画のズレが起こると、当初の予定よりも治療期間が延びてしまうことがあります。

 ・追加の通院・費用負担: 破損した装置の修理のために、予定外の通院が必要になることがあります。

 ・競技中の集中力・パフォーマンス低下: 口の中の違和感や痛みが、プレー中の集中力に影響することがあります。

 ・スポーツそのものへの苦手意識: 装置とマウスガードの不快感が続くことで、スポーツへの意欲が下がってしまうケースもあります。

5.無理なく両立するための「3ステップ」

 矯正治療を始める前、あるいは治療中にスポーツを続ける場合、以下のステップで準備を進めることをおすすめします。

ステップ1:矯正治療開始前に競技内容を伝える

 どのようなスポーツを、どの程度の頻度・強度で行っているかを事前に伝えることで、装置の種類やマウスガードの準備について、事前に相談しながら計画を立てることができます。

ステップ2:装置に対応したマウスガードを準備する

 既製品ではなく、現在の矯正装置の状態に合わせて作製されたオーダーメイドのマウスガードを用意することで、破損や違和感のリスクを大きく減らすことができます。

ステップ3:矯正の進行に合わせてマウスガードを調整する

 矯正治療中は歯の位置が少しずつ変化していくため、マウスガードも一度作って終わりではなく、装置や歯の動きに合わせて定期的に見直すことが大切です。

6.NICO矯正歯科が提供する「根本解決」への道

 当院では、スポーツを頑張るお子様が、治療を理由に競技をあきらめることのないよう、両立をサポートする体制を整えています。

生活スタイルに合わせた治療計画

 矯正治療は、装置をつけて終わりではなく、日常生活との両立があってこそ続けられるものです。

 ・現在取り組んでいるスポーツの内容を丁寧にヒアリングする

 ・装置の種類やマウスガードの併用について具体的にご提案する

 ・治療の進行に合わせて、必要なタイミングでの調整をご案内する

 これを行うことで、歯並びの改善とスポーツへの取り組みを、どちらも無理なく続けられる環境づくりを大切にしています。

7.まとめ 正しい準備があれば、矯正とスポーツは両立できます

 「矯正を始めたらスポーツを制限しなければいけないのでは」という不安から治療をためらうことは、歯並びを整えるタイミングを逃してしまうことにつながりかねません。

 しかし、装置に合わせたマウスガードを準備し、定期的に調整していくことで、矯正治療中でも安心してスポーツに取り組むことができます。

 NICO矯正歯科では、お子様が取り組んでいるスポーツの内容に合わせて、無理のない治療計画をご提案いたします。スポーツを続けながら矯正治療を検討されている場合は、ぜひ一度ご相談ください。

よくあるご質問(FAQ)

Q1:市販のマウスガードをすでに持っているのですが、そのまま使ってもよいですか?

A1:矯正装置の種類によっては、そのまま使用すると装置を破損させてしまう可能性があるため、一度当院でご確認いただくことをおすすめします。 特に表側のワイヤー矯正の場合、既製品では装置の凹凸にフィットせず、破損や違和感の原因になりやすい傾向があります。

Q2:試合の直前に矯正装置を調整すると、マウスガードが合わなくなりませんか?

A2:装置の調整によってフィット感が変わることがあるため、大会や試合のスケジュールを事前に共有していただくことをおすすめします。 歯の移動に伴い、マウスガードのフィット感が少しずつ変化することは自然なことです。 大切な試合の前には、事前にマウスガードの状態を確認し、必要であれば調整のタイミングを合わせてご案内いたします。

Q3:マウスピース型矯正装置を使っていますが、試合中はどうすればよいですか?

A3:競技の種類や強度に応じて、当院で個別にご提案しています。 マウスピース型矯正装置自体がマウスガードの役割を一部担うこともありますが、コンタクトスポーツの場合はスポーツ用マウスガードとの併用や、試合中のみの一時的な切り替えなど、いくつかの選択肢があります。 取り組んでいる競技の内容を伺いながら、最適な方法を一緒に検討いたします。

 

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