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反っ歯、ビーバー歯とは?矯正で治る?特徴やリスクを解説【後編】

今回は、ビーバー歯について詳しく説明します。

ご自身や家族の歯列が気になっているという人は、ぜひ参考にしてください。

ビーバー歯とは?

まるでビーバーのように、前歯2本だけが極度に目立った状態のことです。

前歯の大きさだけが不正咬合の診断材料になることはありませんが、見た目のコンプレックスから相談に来られる方が多くいらっしゃいます。

特徴

前述した通り、主な特徴は上の前歯2本だけが大きい点です。前歯が全体的に突出している出っ歯とは、症状が少々異なります。

前歯がそれほど大きくなくとも、顎の小ささから前歯以外の歯が奥側へ位置して、相対的に前歯の大きさが目立つこともあります。

放っておくとどうなる?

まるで小動物のような見た目をしているため、チャームポイントとして捉えている方も多いかもしれません。

確かに可愛いと感じることもありますが、咬合に支障をきたすほどの症状である場合は注意が必要です。具体的な問題やリスクは、次の通りです。

見た目の問題が生じる

前歯は歯の中でも目立ちやすいところに位置しており、会話や笑顔の際に必ず見えます。必ずしもポジティブに捉える方ばかりでなく、中にはコンプレックスだと感じる方も少なくありません。

将来的に不正歯列を起こす可能性が高まる

顎が小さいゆえに歯の並ぶスペースが不足していると、前歯以外の歯が後方へ引っ込んで不正歯列になる可能性が高まります。

口腔トラブルのリスクが高まる

2本の前歯以外が後方へ位置しているタイプの場合、歯の凹凸部分に磨き残しが生じやすくなります。その結果、むし歯や歯周病、ひいては口臭を起こすリスクが高まるでしょう。

ビーバー歯を矯正するには?

まずは患者さまの症状が、下記のどちらに該当するのかをチェックします。

・2本の前歯だけ大きい

・ほかの歯が奥側へ位置しており、相対的に大きく見える

標準よりも前歯が大きい場合は「ストリッピング(IPR法)」という方法で歯を削らなければなりません。削るといっても、歯の側面を少し削ってバランスを整えるだけなので安心してくださいね。一般的にはエナメル質の半分程度までは削っても問題ないとされており、日本人の場合は約0.5mmが一つの目安です。

その後、歯を削った際に生じた隙間を埋めるための矯正治療が必要になるでしょう。

ほかの歯が奥に位置しており、前歯が相対的に大きく見える場合は歯列矯正をしなければなりません。前の記事で紹介した、表側矯正・裏側矯正・マウスピース矯正のいずれかで歯列を整えることになるでしょう。

費用の目安

大きな前歯の側面を削る場合、料金は歯科医院によって大きく異なります。反っ歯の場合と同じく、主に4点の項目から算出されるでしょう。歯を削って生じた隙間を埋めるための矯正費用、ストリッピングの費用も含まれているケースが大半です。

表側矯正で【約60万~90万円】、裏側矯正で【約90万~120万円】、インビザラインで【約40万~90万円】が総額の目安です。ぜひ参考にしてくださいね。

歯列が気になる方はかかりつけ医に相談を!

不正歯列の中でも、反っ歯やビーバー歯は人目につきやすい前歯が目立ちがちです。

見た目の問題に加えて、口腔トラブルや将来的な不正歯列をもたらす可能性もあるため、放置はおすすめできません。少しでも気になる場合は、かかりつけ医へ早めに相談しましょう。歯列矯正を伴うことが多いので、矯正歯科を取り扱う歯科医院へ行くのが理想です。

細かい治療の手順に関しては、症例の種類や程度によって変わることを知っておきましょう。費用も、用いる矯正方法などによって大きく変動します。

信頼できる医師のもとで適切な検査・診察を受け、正確な診断を以て納得できる治療を受けてくださいね。

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