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反っ歯、ビーバー歯とは?矯正で治る?特徴やリスクを解説【前編】

「ほかの歯に比べて前歯が突出している」

「前歯だけがなんだか大きい気がする」

このような悩みを持っている方はいらっしゃいませんか?

上の前歯が外側へと傾斜している状態を「反っ歯(そっぱ)」といいます。また、上の前歯2本のみが大きく目立った状態を「ビーバー歯」と呼びます。

いずれも俗称ではありますが、こうして呼び名が誕生するくらいには皆さんが気にしている現象です。

こういった歯列の特徴や、放っておくリスクなどを詳しく紹介します。ご自身や家族、友人に心当たりのある方はぜひ参考にしてください。

反っ歯とは?

いわゆる「出っ歯」の別名として使用されているようです。ほかの歯に比べて、上顎の前歯が全体的に突出しており、前歯が斜めに生えて外側へ突き出した状態のことです。

歯科治療に詳しい方は「上顎前突」と聞けばピンとくるかもしれません。

主な特徴

反っ歯には主に、次の2つのタイプがあります。

【出っ歯型】…上顎だけが突出している

【口ゴボ型】…下顎も同時に突出している

それぞれの特徴を、詳しく解説します。

反っ歯

口元を真横からチェックした際に、上下の歯の隙間はどれくらい空いているでしょうか?

5mm以上の隙間が生じている場合は、反っ歯や出っ歯の傾向にあります。

口ゴボ

これも俗称であり、正式には「上下顎前突」と呼ばれるのが一般的です。明確な定義はないものの、鼻先と顎先とを結ぶ「Eライン」よりも、上下の口唇の方が突出している(ラインにかかっている)場合に診断されるケースが多いようです。

放っておくとどうなる?

反っ歯を放っておくリスクは、見た目の問題だけではありません。一体どのようなデメリットがあるのか、詳しく解説します。

消化器官へ大きな負担がかかる

前歯が突出していると、口の中に入れたものをうまく噛み切れません。本来上の前歯は、舌の前歯よりも少々手前に位置しているのが理想だからです。

両奥歯で噛んだときに、うまく重ならない場合は咬合に不具合があるかもしれません。

前歯で食べ物をうまく噛み切れず、そのまま飲み込むと消化不良を起こす可能性があるでしょう。また、消化器官へ大きな負担をかけるリスクも否めません。

口腔トラブルを起こすリスクが上がる

前歯が突出していると、無意識下で口がポカンと開いて口呼吸になりやすくなります。その結果、口腔内が乾いて唾液の洗浄作用が機能しなくなり、細菌が急激に繁殖するでしょう。

むし歯や歯周病になりやすい環境となり、口腔トラブルが原因で口臭を起こす可能性もあります。

ぶつかって傷付けやすくなる

前歯が出ていると、ふと何かにぶつかったり転んだりした際にケガをするリスクが高まります。歯が破折したり、前歯で唇を傷付けたりする可能性もあるでしょう。

反っ歯を矯正するには?

主な矯正の手段として、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などが挙げられます。具体的にどのような治療をするのか、詳しく説明します。

表側矯正(ラビアル矯正)

歯の表側に、装置をつけて歯を動かすワイヤー矯正の一種です。

従来のワイヤー矯正をイメージして「治療中の見た目が気になるなあ」と思った方もいるかもしれませんが、近年は目立ちにくいホワイトワイヤーや白い装置も用いられているので安心してください(取り扱いの有無については、かかりつけ医へ相談しましょう)。

ワイヤーと歯との間に食べカスが残りやすいので、丁寧な口腔ケアが欠かせません。

裏側矯正(リンガル矯正/舌側矯正)

こちらもワイヤー矯正の一種で、歯の裏側に装置をつけて歯を移動させます。装置が目立ちにくいので、治療中の見た目を気にする方に適しています。

ただし、表側矯正以上に綿密な口腔ケアが必要なことも知っておきましょう。

マウスピース矯正(インビザライン)

「アライナー」と呼ばれる、透明のマウスピース型装置をつけて歯を動かす方法です。患者さま自身で着脱できるので、口腔ケアがしやすいという利点があります。ただ、再度取り付けることを忘れて過ごしていると、歯が計画通りに動かず治療に支障をきたします。計画通りに治療を進めるためには、指示された通りに装置をつけて生活することが重要です。

費用の目安

料金は歯科医院によって異なりますが、主に①初診相談料②検査診断料③矯正治療費④装置およびワイヤー調整料の4点から成り立っています。

表側矯正で【約60万~90万円】、裏側矯正で【約90万~120万円】、インビザラインで【約40万~90万円】が総額の目安です。参考としてぜひ知っておいてください。

今回は、反っ歯について説明しました。

次回は、ビーバー歯にフォーカスして詳しく解説します。

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