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「大人の歯科矯正は危険」って本当?リスク回避の方法6つ

「歯列矯正は、成人を過ぎてから始めると危険」

このような話を耳にしたことはありませんか?

中にはSNSやクチコミで、後悔の声を見かけたことがあるという方もいらっしゃるでしょう。

成人の歯列矯正は危険だと言われるのは、どうしてでしょうか?実際のところは、どうなのでしょうか?

今回は、成人矯正について深掘りして解説します。歯列矯正を始めるにあたって、知っておくべきポイントも紹介しますよ。

歯並びや噛み合わせにお悩みの方は、本記事をぜひ参考にしてください。


成人矯正が危険だと言われるのはなぜ?

成人矯正が危険だと噂されているのは、治療を後悔する方が一定数いるためだと考えられます。

確かに、歯列矯正には「歯肉退縮」という歯茎の後退が見られる場合があります。しかし後悔の理由はそれだけではなく、歯科医師やスタッフとの相性や連携の問題で理想通りの歯並びを手に入れられなかったと考える方も多いようです。

具体的な後悔例を紹介します。

1.治療によって見た目が悪化した

歯列矯正で美しい歯並びを手に入れた一方で、外見が変化したと感じる方がいらっしゃいます。唇がうまく閉じるようになった、スッキリとした輪郭を手に入れられたといった具合であればよいですが、中には「不細工な見た目になった」と感じて後悔する方もいるようです。

具体的には口元が下がったり、頬がこけたりするといったものです。ほうれい線が目立つようになり、老けて見えるようになったと感じる方も少なくありません。

ただ、治療で見た目が悪化したと感じるのは、手術で骨格にアプローチした場合が多いです。通常の歯列矯正は、骨格ではなく口の中に働きかけるのが基本だからです。

それでも見た目に、望ましくない変化が起こる場合があります。

そのようなときは、次の2つの可能性を疑いましょう。

・歯並びが整って、緊張していた口元の筋肉が和らいだ

・治療中の食事の摂りにくさが原因で、咀嚼筋が衰えた

いずれかに該当する場合は、エクササイズやマッサージで口周りの筋肉をほぐすことによって改善が期待できるでしょう。

2.顎に痛みが出るようになった

歯列矯正によって顎の痛みが改善されるケースが多いですが、一方で顎が痛むようになることもあります。

ただ、その痛みはずっと続くとは限りません。歯の移動中に噛み合わせが変わって、一時的に痛くなっていることもあるでしょう。しかし中には、治療中に顎へ負担がかかって痛みが生じている場合もあります。

いずれにせよ顎が痛いと感じたら、早めにかかりつけ医を受診してください。

3.納得のいかないまま治療が終了した

歯並びに納得できていない状態で歯列矯正が終了した、あるいは何らかの理由で中断せざるを得なくなった。

これも、後悔につながるポイントです。

時間やお金をかけたにも関わらず、理想の歯並びを手に入れられなかったことに不満感が生じるでしょう。

根本的な原因を探ると、歯科医師やスタッフとのコミュニケーション不足が挙げられることがあります。

歯科医師が一方的に治療を押し付けてくることはないか、治療中にトラブルが起こる可能性はないかどうかなどを、カウンセリングの段階で見極められればベストです。

患者さまの悩みや要望を真摯に受け止め、適切な提案や丁寧な説明をしてくれる歯科医師を見つけましょう。

4.治療が思っていた以上に苦痛であった

歯列矯正では骨に埋まっている歯を移動させるため、どうしても痛みが生じます。

マウスピース矯正などは一般的に「痛みが出にくい」と言われていますが、痛みの感じ方には個人差があります。思っていた以上に痛く、治療が苦痛に感じる方もいらっしゃるでしょう。

装置で口の中を傷つけたり、口内炎の原因になったりすることもあります。重度になると普段通りの食事が摂れず、十分な睡眠が取れなくなるでしょう。

5.時間やお金が思っていた以上にかかった

全体矯正に必要な治療期間の目安は1~3年、費用は60万~170万円程度とされています。

しかし装置を指示通りにつけられなかったり、計画通りに歯が動かなかったりした場合は治療期間が延びる可能性があります。通院回数やアライナーの枚数が増えると、さらに費用が発生するでしょう。

カウンセリングの段階で治療費の概算を聞いていても、場合によってはそれ以上にお金がかかるということです。もったいない話ですが、途中で費用が払えなくなって中断せざるを得ないケースも少なくありません。

実際に私も部分矯正を行った経験がありますが、当初は4ヶ月程度で終了する予定だったものが7ヶ月に延びました。途中で、さらに整えたい箇所ができたためです。

幸いだったのが、追加料金がかからない費用体系であった点です。歯科医院によって費用の仕組みや額は大きく異なるので、後悔しないよう慎重に選びましょう。

6.後戻りをした

整えたはずの歯並びが、元に戻ることを「後戻り」といいます。

頬杖や歯の裏を舌で押す癖、横向きでの就寝など、考えられる原因はさまざまです。

また歯を動かしたあとの保定期間中に、リテーナーという装置をきちんと装着しなかった場合も後戻りする可能性があります。私は正しくつけていたつもりでしたが、気付かぬうちにヒビが入っていて徐々に後戻りを起こしていました。

指示された通り、正しく装着することが大切です。定期的な通院も、怠らないようにしましょう。リテーナーの不具合などに気付いて、早めに対処してもらえるはずです。

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