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矯正後の虫歯予防について

愛知県刈谷市 NICO矯正歯科
日本矯正歯科学会 歯科医師 院長 野村隆之

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矯正歯科治療を開始すると、通常1~2年の間、矯正装置を装着する必要があります。
最も一般的に使用されるワイヤータイプの矯正装置は、複雑な凹凸を持つため、食べ物の残りや虫歯、歯周病の原因となる歯垢が蓄積しやすくなります。矯正装置を使用している方のために特別な歯ブラシを提供している歯科医院も存在しますが、奥歯や舌側の汚れを自分で確認するのは難しいことがあります。そこで、矯正治療を受けている方には「PMTC」を受けることを強くお勧めします。
今回は、「PMTC」についてご説明いたします。

歯医者さんで行う「PMTC」とは?

PMTCとは、歯科医院において専門的な器具を用いて行う歯のクリーニングのことを指します。この手法は、通常の歯ブラシでは除去が難しい歯垢や歯石などの汚れを効果的に取り除くことができます。また、PMTCは矯正治療を受けている方にも適用可能です。さらに、PMTCを通じて、自分が十分に磨けていない箇所を認識し、適切な歯ブラシの使い方についても指導を受けることができます。

歯を白くする効果も◎

ステインは、食物や飲料に含まれる色素が歯の表面に付着し、歯の黄ばみを引き起こす要因となります。矯正装置の周囲には、歯ブラシでは除去しにくいステインが付着しやすいです。PMTCを利用することで、頑固なステインを効果的に除去できるため、矯正治療中でも歯を白く見せることが可能です。さらに、より一層白い歯を望む場合には、矯正治療と併せてホワイトニングを行うことをお勧めいたします。

 

PMTCに行った方が良い理由

PMTCを受ける際には、自分では気づかない虫歯や歯周病が発見されることがあります。矯正歯科治療を受けている場合、病状が進行していると、矯正治療を一時中断せざるを得ないこともあります。また、矯正歯科に特化した歯科医師がいる医院では、一般的な歯科治療を行っていないこともあります。このような場合、矯正治療を行っている歯科医師とは別の歯科医師に通う必要があります。

 

頻度について

PMTCの実施頻度は3ヶ月ごとです。PMTCを受ける際には、保険が適用されない場合がありますが、矯正装置の交換と同時にPMTCを行ってくれる歯科医も存在します。PMTCを終えた後に、歯科医にフッ化物を塗布してもらうことで、歯を強化し虫歯を予防する効果があるため、こちらも推奨いたします。

 

まとめ

通常の口腔状態において、どれほど丁寧に歯を磨いている方でも、約20%の汚れが残存することが一般的です。矯正歯科治療を受けている場合、磨き残しがさらに増加する傾向があります。虫歯や歯周病が原因で矯正治療が長引くことは避けたいものです。
口腔の健康を維持し、矯正治療を迅速に完了させるためには、歯のクリーニングが非常に重要です。

 

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