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歯並びは発音に関係しているって本当?

愛知県刈谷市 NICO矯正歯科
日本矯正歯科学会 歯科医師 院長 野村隆之

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悪い発音は、歯並びのせいだと考える人は多くなく、舌が原因だと考えられることがよくあります。しかし、歯並びの悪さと滑舌には関連があり、歯並びの悪さは滑舌が悪い原因の1つとして挙げられます。

そこで今回は、歯並びの悪さが滑舌に影響する理由と、滑舌が悪くなりやすい歯並びについて、紹介していきます。



1.歯並びの悪さが滑舌に影響する原因

1-1.口唇・舌が自由に動かせなくなる

歯並びが不正であると、口唇や舌の動きが制限され、滑舌が悪化する可能性があります。明瞭な話し方を実現するためには、口唇や舌が円滑にかつしっかりと動くことが不可欠です。例えば、歯並びが乱れていると、口唇や舌の動きがスムーズでなくなり、言葉の発音に支障をきたすことがあります。

1-2.声がこもりやすくなる

歯並びが悪いことが原因で声がこもる場合、相手に言葉が伝わりにくくなったり、滑舌が不明瞭だと誤解されることがあります。声がこもる理由は、歯並びが舌の動きを制限し、舌の可動域が狭くなるためです。「もっと明瞭に話したいのに、どうしても声がこもってしまう」と感じる方は、歯列矯正を行うことで滑舌の改善が期待できるかもしれません。

1-3.歯の隙間から空気漏れする

歯の隙間から空気漏れが起こると、滑舌が悪くなる可能性があります。特に「さ行」や「た行」の発音が難しくなります。歯と歯の間や噛み合わせをチェックして、問題がある場合は歯列矯正を検討することをお勧めします。

2.滑舌が悪くなりやすい歯並び


・叢生
歯が不規則に並んでいる状態を叢生と呼びますが、この叢生の歯並びは滑舌に悪影響を及ぼすことがあります。叢生の程度によって滑舌への影響は大きく異なり、単に歯が不揃いであるだけでは、滑舌が著しく悪化することは少ないです。

しかし、歯が不規則に配置されているために歯間に隙間が生じると、空気が漏れやすくなり、「さ行」の発音が難しくなることがあります。特に、上前歯の両隣の歯が後方にずれて前歯が重なっているような叢生の場合、舌を上顎に付けて発音する際に困難を伴います。八重歯のみの叢生であれば、滑舌への影響は比較的少ないですが、症例によって異なることを理解しておく必要があります。

・すきっ歯

歯と歯の間に隙間がある歯は、口から空気が漏れるため、言葉がはっきりと発音されず、滑舌が悪くなる可能性があります。特に上の前歯に大きな隙間があると、息を使って発音する「さ行」の言葉が聞き取りにくくなります。
さらに、英語では日本語よりも息を使って発音することが多いため、空気が漏れると別の単語に聞こえてしまうことがあります。正しい発音ができないと意味が変わったり、通じにくい英単語もあるため、滑舌の影響は大きいです。

・出っ歯
上の前歯が突出している出っ歯は、滑舌が悪化しやすい歯並びの一例です。出っ歯であっても歯並びが整っている場合でも、歯が前方に大きく出ていることが滑舌の不良に影響を与えます。
特に、上前歯の内側の根元に舌を置いて発音する「ら行」は発音しにくく、声がこもって聞こえることが多いです。また、出っ歯はすきっ歯と同様に「さ行」の発音が難しく、英語の発音にも影響を及ぼすことが多いため、滑舌が悪くなる傾向があります。

・受け口
下の前歯が上の前歯よりも前に出ている受け口の状態では、「た行」の発音が難しくなり、滑舌に深刻な影響を及ぼします。舌が大きく動く「た行」においては、上の前歯が下の前歯よりも内側に位置するため、舌の動きが制約され、滑舌が悪く聞こえることが多いです。

歯と歯の間に隙間がない場合でも、受け口のために上下の歯の間から空気が漏れやすく、特に「た行」の中でも「ち」や「つ」の発音が困難になり、滑舌が悪化します。さらに、受け口の方は「な行」の「ぬ」や「ね」の発音も難しいことが多く、これらの文字も歯並びによって舌の動きが制限されるため、滑舌が悪くなる傾向があります。

 

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